増え続ける単語
現代社会はほうっておくと言葉が次々と増えていく。おかげで覚えるのが追いつかない。本当にどうにかして欲しい。
たとえば「魔術的リアリズム」という単語を今日は何度も見かけた。「魔術的リアリズム」、実に不思議な単語である。前に何度か調べたのだがいまだに1つしっくりこないのだ。アマゾンでやたら人気があるコレを買って読めば一発なのかも知れないが、そこまでして知りたい訳じゃない。
魔術的リアリズム―二〇世紀のラテンアメリカ小説 (水声文庫)
- 作者: 寺尾隆吉
- 出版社/メーカー: 水声社
- 発売日: 2012/10
- メディア: 単行本
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魔術的リアリズムがどういった物なのかははなんとなく分かる。『現実には起こりえない事がその世界では普通に起きている世界観を描いた作品』、まあこんな所だろう。問題はそれが「ハイ・ファンタジー」とどこで線引されるのかである。既存ファンタジーのイメージを色濃く受け継いでいる物が「ハイ・ファンタジー」で、ファンタジー的なイメージに捕らわれない現実に不思議をちょい足しした感じが魔術的リアリズムなのだろうか。そんなものは受け手が勝手に決めた定義だと言ってしまえばそれまでではあるのだがどうにも気になってしまう。
現代社会は次々と言葉を生み出していく、もちろん言葉が増えるのにはメリットがある。たとえば「コンコルド効果」とか「ヒヤリハット」のような咄嗟に一言で表現したくなる現象が1つの単語として定義されているのは実に有難い。しかし、無駄に横文字なビジネス用語のような必要のない単語も多く有るように感じる。魔術的リアリズムがどっちなのかは、私には結局わからなかった……