跡地(暫定)

さてと、どうすっかなこのブログ

「ここだけの話」=「ここだけじゃない話」or「ここだけの話にする為に無理やり作られた話」

 『「ここだけの話」という表現が出てきたら、「他でもしてる話」をさも今この瞬間だけ教えるという形をとって、見かけの情報価値を釣り上げようとしている可能性を徹底的に警戒しろ』というのは、人間社会の法則として世に広く知れ渡っている。 さて、世の中にはもうひとつ警戒しなければならない「ここだけの話」がある。そしてそれは実際に「ここだけの話」であり、同時に受け止め方には警戒が必要となる話だ。

 

 もう一つの「ここだけの話」とはつまり、「君たちが普段行っている方法は間違っており、ここでする話こそが正解であるという話」だ。宗教の勧誘文句のようなものといえば分かりやすいだろう。

 世の中にあふれるライフハックの中にはそういった「今この情報を聞いたあなた以外は知らない素晴らしい情報」という形で提供されるものが非常に多い。しかし、その大部分は軽率に信じてはいけないものばかりだ。

 特に出版物のように『ある程度以上の塊として提供されるもの』にそういった「今、あなただけが知っている。みんなは間違った方法をしている」という形の情報が含まれている場合は大いに疑ってかからなければならない。

 それらは書き手ですら自分自身「これはかなりいい杉だろうな」と思いながらも無理やりでっちあげられた理論である可能性が高い。何故なら、そういった「これこそが真実」という形で提供してしまった情報にとって相手に「本当に真実なの?」と疑わせてしまうのは致命的なことだからだ。

 

 確かにそういって提供されたライフハック等の中にも何割かは正しい部分はあるだろう、しかし参考にすべき部分は全体の2割程度で絶対に参考にしてはいけない部分が4割程度、といった惨憺たる有り様になっている場合もある。そういった物の中から参考になる部分を導き出そうと睨み合うよりも、最初から完全に背を向けてしまった方が賢いのかも知れない。

 

 今日のお昼ふらりと立ち寄った本屋で胡散臭い本が沢山並んでいるのを見てなんとなく、そんな事を思った。