跡地(暫定)

さてと、どうすっかなこのブログ

最近のアイカツについて ~世代交代がある作品・終わる作品~

 最近アイカツのアニメが世代交代の準備を着々と進めている。アイカツのアニメは作品内の時間が容赦なく進む。主人公星宮いちごちゃん達にはいつの間にか後輩ができ、中等部を卒業して高等部に行き、遂にはいちごちゃんの後継者となるような大空あかりちゃんというキャラまで出てきた。新シリーズではこの大空あかりちゃんが主人公となる。完全な世代交代である。キャラの方向性も星宮いちごちゃんが超をつけても問題がないほどの天才であったのに対して、大空あかりちゃんは超をつけても問題ないレベルの凡才である。入学して一年ほどでクラスのトップに踊りでた星宮いちごちゃん、半年たっても補修を受けるような大空あかりちゃん。「天才の影を追う天才」の物語であったアイカツに対して、まだ始まっても居ない第3シーズンは今の所「天才の影を追う凡才」の物語だ。

 これに対して同じアイドルアニメであるラブライブは主人公たちの卒業によって物語が終わる。二期じたいが「μ'sの終わり」をテーマにして作られていた。ラブライブ優勝もハッピーエンドであると同時に「μ'sがゴールしてしまう」ことの象徴みたいな扱いだった。世代交代も作品の中で「μ'sは主人公たちにしか出来ないからμ'sはこの年で終わり」と否定されていた。ラブライブは終わる物語だ。何かアキレスと亀みたいに時間の流れがゆっくりになっていつまでも延命しそうな気もするけど。


 ラブライブアイカツには
・「ヲタク向け」⇔「女児向け」
・「アマチュアアイドル」⇔「プロアイドル」
・「他校がライバル」⇔「全員が仲間でありライバル」
・「男キャラが全然出てこない」⇔「ジョニー先生やらいち君やその他もろもろ」
・「全員でμ's」⇔「スターアニスアイカツ8もすぐに解散」
といった多くの違いがあるけど、最も大きいところは二期以降のテーマにおいて世代交代をどう扱ったかだと思う。それを可能にしたのは、全員が揃ってμ'sなのか、一人一人がアイドルなのかという部分なんだろうけどね。
 自分はこの世代交代こそがアイカツが現実に足をつけている作品であることの象徴だと思う。有名なアイドルが表舞台を降りたあとでも新しいアイドル達の物語が続くというのは、まさに現実のアイドル世界そのものだ。それはある意味で残酷ともいえる。それを描くという事はいちごちゃん達が少しずつ忘れられていく世界を描くことに他ならないのだから。今まで二年間その姿を追ってきた身としては少し心が痛む。
 逆に主人公たちがいなくなった後で世界が閉じてしまうのは、そこが主人公たちのために作られた閉じられた世界であったこととニアリーである。そしてラブライブはそういう作品であった。それで何の問題もないと僕は思う。μ'sの成長を通して甘い夢を見れる世界、それがラブライブという作品であった。それで視聴者は満足する。むしろグダグダとその後の話をされるよりも、それ以降は個々人が二次創作なりで妄想すればいいことだ。
 正直こう考えるのはまだ性急な気もするのでこっからグチグチ考えるのはアイカツ3期・4期が終わってからにする。キラ・ヤマトシン・アスカキラ・ヤマトみたいにならないとも限らないしね。