可愛いCPUには無駄弾を撃たせろ（撃って欲しい）

　FPSゲームのレビューに関してよく見かける「NPC・CPUキャラのAIMが良すぎて違和感がある」、これは全く持ってその通りだと思う。
　相手がCPUしか操作できないロボットとかならAIMがやたら良くても「そういう設定かー超高性能射撃演算装置搭載のガードメカかー」と納得できるけど、相手が人間の格好をしていると「こいつAIM良すぎるだろ！こんな人間いねーよ！少なくとも難易度ノーマルでプレイするような奴らがこんなピュンピュン撃って全部当ててこねーよ！」となってしまう。
　CPUは無駄弾を撃つべきだと思うのよ。CPUが無駄弾を撃つことにはいくつかのメリットがあると僕は思う。

プレイヤーがヒーロー気分を味わえる

　よく映画でストームトルーパー（スターウォーズの雑魚）や下っ端チンピラがビュンビュン弾を撃ってくるけどそれを主人公は華麗に避けていくというシーンあるよね。そして主人公は相手が無駄弾を撃っている隙に次々と相手を撃ち倒したり逃げ延びる。
　これFPSの対人モードでもよくある光景なわけよ。相手のスナイパーが弾を外した隙に距離を詰める、敵がこちらを倒しきる前にリロードを始めたので撃ち殺す、そういう瞬間の弾が自分を横切ってﾁｭﾝﾁｭﾝ音を立てるなか自分は生き残っている状態にはピンチとチャンスが入り混じったアドレナリン爆発ムードがある。
　それは相手がCPUであっても味わえるようにすべきだと思うのよ。敵が弾を撃つからこそプレイヤーは弾を避けられる。そして敵が完璧に撃たないからこそプレイヤーは弾を避けられる。それは、きっと気持ちのよいことだ。

卑怯臭さがない

　生半可なAIMは「相手に見つかる」「リロードの隙を晒す」といったデメリットを生む。CPUが完璧なAIM力を持っている場合このデメリットがプレイヤーにだけ一方的に押し付けられることになっちゃう。これたまにすっごく不公平に思うんだよね。プレイヤーの側もハメプレイするからイーブンだと言い張られても「いやいやハメられるないようなルーチン作れよ」と言い返したくなる。

棒立ちじゃなくなる

　AIMが良すぎるCPUは難易度調整のために時折棒立ちをしているのを見かける。確かにあのスーパーAIMでガンガン撃たれっぱなしならこっちはすぐに蜂の巣になっちゃうんだけど。でもそれならこっちに合わせて必死に無駄弾を撃って欲しい。必死に無駄弾を撃っては外していくCPUは可愛いものだ。全く無駄弾を撃たずに棒立ちとスーパーAIMを繰り返すCPUは何か胡散臭くてあんま相手したくない

　まあ僕らがFPS作ってる側と比べると下手くそすぎるってだけの話なんだとも思うんだけど、それでも難易度ノーマルや下手すりゃイージーでも遠近問わず命中率１００％でこちらに当てては棒立ちされるってのを続けられるとどうしてもモヤモヤしちゃうんだよね